ご売却
2021/11/25
売却する理由はどこまで伝えるの!?
1.告知義務とは?
不動産はとても大きな買い物ですし、そこに住んだり仕事をしたりする人にとっては、健康や能率に関わる重大な問題です。
そのため、土地や建物を売る人には一定の内容について告知義務が課せられています。
これは売り手である不動産のオーナーが持っている義務で、取り扱う不動産会社ではありません。
物件売却が初めての素人だと、この義務を軽く考えてしまい、できるだけ高く売りたいからと問題を隠したいという気持ちになるかもしれません。
しかし、告知すべき点を伝えないでおくと、契約解除の原因となり、大きなトラブルを生む結果となります。
告知義務が生じる内容としては、物件に不具合や欠陥がある「瑕疵」を挙げることができます。
たとえば、雨漏りがするといった本来の状態ではない問題や、建物を再建築できない法律上の制限が課せられているといった点もあります。
他にも、周りの騒音がかなりひどいとか、悪臭を生じさせる施設が近くにあるといった、本来自分の物件のせいではないトラブルについても、瑕疵と見なされます。
そして、物件自体に問題がなくても、以前に建物で事件や事故が起きたといった、心理的な瑕疵についても告知する必要があります。
いわゆる事故物件というもので、この点については孤独死なども条件によっては当てはまりますので、注意が必要です。
2.どこまで伝えればいいの?
物件を売りたいと思っている時には、当然何らかの売却理由があります。
それを伝えると、相手にマイナスのイメージを与えてしまうのではないかと心配になることもあるでしょう。
しかし、上記のように、明らかに告知義務が生じるトラブルがある時には、必ず伝えないといけません。
しかし、中には微妙と思われる売却理由もあります。
たとえば、家が古くなってきたことによるものです。
建物が劣化してきた場合には、その状況によって判断できます。
雨漏りなど、明らかに修繕が必要な場合には告知義務が生じますので、改善策と共に伝える必要があります。
しかし、経年劣化により色が褪せているとか、畳が古くなっているなどは、明らかではありません。無難な他の点を売却理由として伝えても問題ありません。
近所とのトラブルがあった場合、隣人が明らかに危ない人である場合は、やはりトラブルの原因となり得ますので、伝えた方が安心です。
しかし、単に近所とうまく行かなったということであれば、他のソフトな理由を伝えても問題ないでしょう。